クトゥルー 魔界監視局
ナハツェ−ラ−
Nachzehrer
Nachtzehrer
別名
●ナッハツェラ−
北ヨーロッパのカシュービア人、また、
シュレジェン(シュレ−ジェン)やバヴァリアを含むドイツの一部に確認されている吸血鬼。この吸血鬼は、棺の中で片手の親指をもう片方の手で握り、
左の目を開いていて、口元が血で真っ赤に染まっているという不気味な特徴がある。
このアンデッドは、一種の遠距離共感魔術でその親戚を殺す。
すなわち彼らは、墓の中にいるまま、
自分の屍衣(通常、一枚の長い布から作られている)を一つ一つ貪り喰い、
次に自分自身の肉を食べはじめて飢えを癒すという。
すると、彼の遺族たちが衰弱して、生命力が失われてしまう。
あるカシュービア人によれば、この死魔「ナハツェ−ラ−」はそれから、
自分の墓や棺を出て、しばしば豚(ぶた)の姿となって家族を訪れ、その血を吸うという。
また、教会の鐘楼に登って鐘を鳴らし、その音を聞く者全員を殺す事もできる。
他に、あまり知られていないが、自分の影を他人の影に落として、
その人を殺すこともできるという。
「ナハツェ−ラ−」を退治しようとする人は、墓地の中で咀嚼音(そしゃくおん)を捜す。
それは、奴らが屍衣を噛む音でアル。
バヴァリア人に言わせれば、胞衣をまとって生まれてきた人は死後、
「ナハツェ−ラ−」になるという。
その退治法は、口の中にコインを詰め、斧で首を切断する。
そして、屍衣からすべての名前を取り除くのである。
コインには、悪霊が死体に入り込むのを防ぐ力があるという。
このアンデッドは早すぎた埋葬によって出来た者でもあり、
血が流れるという事は、心臓が動いている証拠である。
出身
北ヨーロッパ
ドイツ バヴァリア
ドイツ シュレジェン
出典
●『ヴァンパイア 吸血鬼伝説の系譜』 森野たくみ著 新紀元社
●『吸血鬼の事典』 マシュ−・バンソン 松田和也 訳 青土社
●『幻想世界の住人たち』 建部伸明と怪兵隊 新紀元社