口裂け女
読み=【クチサケオンナ】
スペル=【】
別名=【】
種別=【都市伝説、女の妖怪、怪人】
使用する力=【驚かせる、鎌で切る、100m6秒の走り、食べる】
持ち物=【白いコート(レインコート)、マスク、赤いパンタロン(赤い頭巾とも)、草刈り鎌(2本の編み棒とも)
東京の口裂け女
黒いベール
徳島の口裂け女
赤いスポーツカー
岡山の口裂け女
つげの櫛】
出身=【日本 東京、釧路、徳島県、愛媛県、岐阜県、滋賀県、京都
その他日本各地】
都市伝説の一つ。
日本中で噂になった怪女。
格好は、白いコート(レインコート)、大きなマスク、ロングヘア−(目元までかくれているとも)、赤いパンタロン、また赤い頭巾を付けているという所もあり、東京では黒いベールを被っている。他に、徳島では赤いスポーツカーに乗って追ってくるという。
夜道で出会うと「私、きれい?」と聞いてくる。
「きれいです」というと、マスクを取って「これでもきれい?」と大きく醜く裂けた口を見せる。もしここで「ブス」などと言ってしまうと、マスクを取り、隠していた大きな草刈り鎌を出し走って追いかけてくる。
武器は、地方によっては鎌の他に、2本の編み棒などがある。
岡山ではつげの櫛をもっているという。
また、100mを6秒で走り、追い付き食べてしまうというのもある。
弱点もあり、「ポマード!」と3回叫ぶと逃げていくという。
好物は、べっこう飴。当時は小学生がランドセルにべっこう飴を大量に入れたり、壁にスプレーで、ポマードと大きく落書きをすることが増えた。
また正体は女優の山本陽子だというの噂もあった。
噂は6ヶ月程で日本全土に広まった。
この噂で、釧路では集団下校、東京では、学校で注意が書いてあるプリントを配布した。
他にも小学生が警察に通報し、パトカーが来るという騒ぎもあった。
他に彼女には、姉妹がいるという噂も流れた。
まず3人姉妹伝説。
深夜、仲の良い3人姉妹がドライブしていて、交通事故に遭ってしまう。
長女、次女は死に、3女は生命と引き換えに口が裂けてしまった。
その逆恨みで人を襲うというもの。
また、一人きれいな末っ子は、醜い姉たちから妬まれて、ハサミで口をきられたというもの。
次は愛媛県などで多い双児説。
ある双児の姉妹がいた。
2人は顔にコンプレックスを持っていて、二人揃って整形手術をした。
妹は美しくなったが、姉は失敗して、口が大きく裂けてしまった。
それで、世間に逆恨みをして人を襲うというもの。
また、5人姉妹説もあったらしい。
一体、彼女は何者なのか?実在の人物なのか?はたまた妖怪、もしくは無念の怨霊か?
話の最初の発端は1978年、12月、岐阜県。そして滋賀県、京都、西部全域、5月には東京、6月には日本全域に広まる。
実は岐阜県の美濃加茂市(みのかも)が噂の発生地である。
昔、ここは人の行き来の多い所だったらしい。
噂の一つ、二つあってもおかしくない。
地方雑誌の『西美濃わが町』等にも載っている。
ここでは水害が多く、輪中づつみ(わぢゅう)といって、幾つかの集落を囲むように川を流していたことがあり、それぞれが強い仲間意識を持っていた。
噂等も人の口を伝ってすぐに広まった。
ここでは、当時、病院から抜け出した病人(マスクを付けていることから)がよく彷徨っていたということから連想されたものか?
しかし、この地域の病院で、病人が脱走したという事実はない。
美濃加茂市よりも前にも妙な噂があった場所がある。
美濃加茂市から少し離れた、八百津町(やおづちょう)という山に囲まれた、ひなびた町がある。
老婆が深夜、屋外便所に行く途中、外で口の裂けた女に出会い腰を抜かしたという話があるようだ・・が、地元の人々はその話を知らない人が多い!?
ある説によると、当時は子供に塾通いをさせるのが一つのブームで、母親同士の、一種の競走にまでなってきた。
そして、あまり裕福ではなく、子供を塾に行かせられない母親がこの噂を流し、流行している塾通いをなくそうとしたか、ライバルを蹴落とす為に作り話を流したのではないかという説もある。
おそらく自分の子供には「そんな話は嘘だ」と吹き込んでいたに違いない。
だが、作り話にしてはリアルな不気味さがある。
そう、やはりこの噂話にはモデルがいたのである。
「うしの刻参り」である。
頭に蝋燭を何本も立て、恨みを持つ者の毛などの入ったわら人形を五寸釘で、呪いながら打ち込む、というものである。
次の話は、こんな、おどろおどろしいものではない。
信楽(しがらき)の「おつや」という女がいた。
美人でよく働く農家の女性である。
この「おつや」、山一つ隔てたところにある水口(みずくち)に住む男性に想いを寄せていて、夜に山を渡り会いに行っていた。
しかし夜は暴漢なども多いため危険である。
その為彼女は、白装束を着て、顔にはおしろい、手には鎌、頭には蝋燭をたてる。
口には三日月の形に切ったニンジンをくわえた。そのニンジンの効果は、まさに「口裂け女」の口だったのだろう。
妖怪のようになることで暴漢などから身を守っていたのである。
多分、そこに住んでいた、ある女性がその話を思い出し、子供に話した結果、尾ひれの付いた噂話になったのだろう。
そして、この時期、集団就職などで繊維産業にはいり、中部・関西への移転が多かった。
だから噂がすぐに広がっていったのだろう。
さらに、子供達の間で加速するように広まっていった理由として、「口裂け女」は彼等から見た母親のイメージだったのではないか。
当時、塾をさぼって遊んでいるときに母親にみつかったら・・・・。
他に「トイレの花子さん」は、「花子さん」の質問に答えられなければ何かされるというのも、テストの敵視化。
「動く校長の像」は、権威の象徴の道化役となっている。
出典=【『西美濃わが町』】